安保法案の強行採決が行われた。そこまで言って委員会でケビンメアさんが疑問を呈していたが「なんで民主的な多数決での議決を強行採決と呼ぶのかわからない」ということであった。
それに対して伸坊氏が「採決に反対する一部のマスコミが、これは悪いことをしていると言うイメージづくりの為にそう呼んでいる」という返答をしていた。まったくもってその通りでおそらく外国人からしたらおかしなものに見えるのであろう。
そもそも、国の最高機関である国会でプロレスの様なパフォーマンスをするこということは非常に恥ずかしい。これがCNNやBBCで世界中に日本の姿として報道されるかと思うと目の前が真っ暗になる。たとえば、国会の外で国会に向かってプラカードを掲げるデモをやるのはよい。「市民は怒っているんだぞ!反対だ!」というアピールになる。
しかし、欧州や米国の議会内であんな大人げない行動をするのは成熟した先進国家のすることではない。台湾でも昔は議会で女性議員がハイヒールの踵で相手を殴ったりしている乱闘シーンがテレビで報道されたりしたが「これぞ東アジア!」という感じでこっぱずかしい。
日本は立憲国家であり、選挙で選ばれた国会議員が多数決でルールに乗っ取り法案を可決した。それだけのことだ。それに納得しないなら「強行採決」と呼ばれるものを違法にする法案を作成して国会で通せばよい。憲法により国民主権が保障されている現在、国民が望めば国会議員の選挙を通じて国民の意見が反映される。それだけである。大切な国策の変更には国会議員だけでなく国民投票の必要も義務付けられている。
強行採決に反対するならば安倍首相の首班指名選挙も強行採決だと反対し、民主党の岡田代表の小選挙区の選挙結果も四日市や桑名市民による強行採決だと反対すればいい。
「私たちはこれだけやりました。反対しましたよ!」というパフォーマンスを支持母体にテレビを通じて訴えるのはよいことかもしれないが、国民を代表する国会議員なんだから成熟した大人としての姿勢で粛々と弁論を持って反対してほしい。