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大唐帝国

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大唐帝国―中国の中世 (中公文庫)

を読んだ。

正直金返せ、いや金を返さなくていいので時間を返せといいたい。

シルクロードの入り口長安を首都にした大唐帝国の歴史家と思いきや・・・

なんと400ページ中、初めの100ページを後漢から三国志、次の200ページを
晋南北朝、そして最後の100ページにようやく大唐帝国の歴史ときました。

これならタイトルを

動乱の時代 『魏晋南北朝』 ~一番偉大なのは曹操だよ、これほんと~

というタイトルにして売ればよかったのに・・・と思いました。
市定さんどうしちゃったのかなぁと言う感じでした。

まあタイトルは大人の事情でそうせざるを得ないとしましょう。
しかーし、初めの三国志の部分でなんと蜀の先主、劉備が
桃園で関羽と張飛と義兄弟の契りを結んでるじゃないですか・・・

「これ、三国志だよね。三国志演義じゃないよね。」

先生・・・やり過ぎです。心から思いました。
とりあえず、長安に興味をもったので長安の歴史を調べてみます。
東京夢華録の様な本があればいいのですが。

まともにレビューしておくと(あんまりしっかり読んでないんですが)
後漢の崩壊から宋の始まりまで中国の中世を簡略に一冊の本にまとめた
作品です。単に歴史のさわりを紹介する本なら他に陳舜臣さんの本の方が
よっぽどわかりやすくていいと思います。

しかし、この本には作者の中国史や世界史の視点からといったマクロな
視点から、この時代(中国の中世)の歴史区分としての位置づけがなされて
おり、新しい視点を味わえる非常にユニークで面白い作品ではないかと思います。

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