アメリカ生活から

Hi の文化・沈黙の文化

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こんにちは。長らくエントリーをしていなかったので、久しぶりにまじめな内容を書いてみます。

皆さんご存じかどうかわかりませんが、逆カルチャーショックというものがあります。海外で生活した日本人が帰国した後、ショックを受けるというものです。例えば、アメリカの生活は何でもダイナミックかつ大雑把ですので、日本のようなチマチマした生活に「貧乏くせぇ~」と憂鬱になってしまったりするんだとか。実はカルチャーショックより逆カルチャーショックの方が深刻らしいんですね。

そんな中女性に多い逆カルチャーショックにコンビニなんかに行くと「店員が黙々と作業していて気味が悪い」「一生懸命急いで品物とか詰めていてみみっちい」「これがアメリカだったら 必ず「Hi」なんて言って必ず世間話とかするのに・・・」「レジを待っていても並んでいる間はお客さん同士会話するのにシーンとしていて嫌だ」なんて

 「日本なんてあー嫌だ。アメリカに帰りたいわ。ダンキン胸キュン!!」

という風になるそうです(本当か?)。と言ったわけで今回は気軽にHiっていいの?悪いの?について個人的に考えてみようかと思います。

国が違うから文化が違うのは当然ですが、日本人がお店や町中で気軽に喋らないのには別に愛想や社交性がないからではなく、一つには村社会で村以外の他のコミュニティーに勝手にずかずかと入らないということが挙げられると思います。それともう一つの大きな理由として私は日本が非常に治安がいいからこそ『Hiの文化』がないという事が言えると思います。

そうですね。皆さんエレベーターに乗って例えばこんな経験ありませんか?もの凄くごっつい男性と二人っきりで最上階までずいぶんと長い間気まずーいまま乗らなければならなかった。しかもちょっと身の危険を感じたりもした。

こういうちょっと気まずい時に時折「5階をお願いできますか?」と頼まれたりすると何となく場の緊張が薄れたりします。声は多くの情報を伝えてくれます。相手の声を聞くだけで心理的なプレッシャーは幾分と和らぎます。

アメリカの様に日本と違って多くの人種が交わり非常に治安が悪い場所であるなら初対面の人通しが相手の心理的不安を和らげるためにこの様な習慣が根付いたとしても不思議ではありません。逆に言うと治安が悪い国の証明でもありえます。握手という習慣がそもそも「あなたに敵意はありません。その証拠に利き手をあなたに預けられますよ。」という意味から始まったのですから、この推論も強ち間違っていないのではないかと思います。日本では握手ではなく初対面の人にはお辞儀をしますよね。相手の敵意を心配する習慣がなかったということです。ちなみにゴルゴ13は安全上から絶対に相手と握手をしません。

というわけでHiと気軽に言えるアメリカの文化は決して手放しに褒められたものではないんじゃないの?というお話でした。日本は店員さんは無愛想かまたはマニュアル通りですが、それは日本が非常に治安が高く安心できる国ですよ。という副産物でもあるのではないでしょうか。

ただアメリカに帰国してすぐ空港で「Hi」って話かけられたりするのと比較してみると、成田空港の待合いロビーなんかは本当に息が詰まる思いがしますし、逆カルチャーショックの人たちの気持ちも非常に理解ができます。ここら辺はどちらが良いのかは本当に難しい所です。

というわけで今回言いたかったことは「物事を一元化して捉えちゃー嫌ーよ」ということでした。ではまた来週~♪

ちなみにダンキン胸キュンというのはダンキンドーナッツという単語を聞いただけで「ボストンに帰りたい」と胸ときめいてしまうことです。深い意味はないです。

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