を読んだ。
作者は戦前に樺太に在住していた経験から戦後、戦前の樺太について書かれた本で嘘が混じっている文章がいくつかあるので是非自分の体験を若い人に伝えると共に真実を残す必要性を考えての出版である。
戦前の樺太が豊かな水産資源を誇っていたこと。戦後にソ連が進駐してきたこと。戦前の日本人がどのような風に感じ行動していたかを知ることができる。
ソ連については一般の「残虐非道」というイメージを覆すような記述もあれば期待を裏切らず酷い部分もある。
ソ連には人種差別がなかったことに驚いた。これはロシアではなく共産主義のソ連だからこそらしい。ソ連時代は何時死ぬかわからない恐ろしさもあるが、仕事をすれば差別することなく日本人でも出世したというのもおもしろい。
無事1949年に日本に帰国する機会が与えられた際に島民全員が帰国願いを出したのも日本人の特性をみるようでおもしろい。