中国というのは徹底的にリアリズムの世界であると思う。現実主義なのですね。
ですから中国人は物質主義です。お金が大好き。別に金にがめついとか汚いとかそういう意味でなく「頼れるのは金のみ」という徹底的なリアリズムにあるのですね。
日本史上の中で唯一と言える大出世をした人に豊臣秀吉がいます。彼は尾張の中村の百姓でした。彼が平安時代や鎌倉時代に生きていれば、そのまま農民で一生を過ごしたであろうし、過ごさざるをえなかったと思います。
そういった意味で己の能力のみで偉くなった、また社会がそれを受け入れた。という意味で、日本という国家はリアリズムの社会の出現を15世紀まで待たなければなりませんでした。
中国ではなんと紀元前2世紀ごろ、秦の始皇帝が死んだ後すぐに陳勝という人物がこういっています。
「王侯将相寧くんぞ種あらんや」 実力さえあれば王様にも貴族にもなれるぞ!
日本では15世紀まで登場が待たれる徹底的なリアリズムの社会が紀元前に中国では起こっているのです。寝首をかかれる社会なのですね。
ちなみに、中国でも秀吉の様な本当に最下層(農民ランク)からの天下人となると二人だけしかいません。漢の劉邦と明の朱元璋ですね。