現在世界で唯一そして実質的に世界最後の皇帝一家は天皇家です。天皇家がなくなり次第、世界から皇帝がいなくなってしまいます。これから新しい帝国と皇帝が誕生することはほぼありえないことですから天皇家が最後の皇帝家でしょう。
中国語の「皇帝」と「王」と英語の「Emperor」と「king」はそのまま翻訳することもできますが厳密にいえば意味が違います。現在世界には欧州を初め多くの王国が存在しますがほとんど全ての帝国が1910年前後に崩壊してしまいます。日本も大日本帝国は1945年に崩壊しましたが立憲君主制としてEmperor Hirohitoの皇帝位は守られました。
第1次大戦の敗戦でオーストリアやドイツ、ロシアといった国々が帝国として崩壊していった中で敗戦したにもかかわらず退位せずに済んだというのは幸いなことだったかもしれません。
皇帝でも王様でもどっちでもいいじゃないか?と思われる方も多いと思いますが実はこういったものは国家元首や首脳があつまるハイソな貴族社会にとってはとても重要です。例えばイギリスのエリザベス女王が死去して新しくチャールズ王太子(皇太子じゃなく)が即位する際に各国の元首が一同に会する(恐らく世界で一番国家元首が集まる瞬間だと思いますが)のですがそういった際に席の序列というものがあります。
国家としての品格がその場で試されるのでありますが、こういった場合日本の天皇は席順として1番か2番になります。恐らくローマ法王が来たら席をどかなければなりませんが、法王のその次に皇帝位というものが偉く世界で実質日本しか皇帝をもっていないので外交儀式上最高の扱いを受けるそうなのです。共和制の選挙で選らばれる大統領というのはあまり偉いものではなく、国王のほうが席次的には上位に扱われます。