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台湾侵攻プラン

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ロシアと中国が合同演習をしましたね。

これは台湾侵攻の準備と言われております。あと2~3年で中国は台湾侵攻に十分な戦力を保有する見通しだとか。さて、台湾に中国が侵略したらどうなるのでしょうか?つーか、日本はどうしたらいいの?オロオロしてたら大変ですよ。今回はそういう話です。

中国は台湾に侵攻したいです。正確に言うと「50年ほど侵攻が中断されてるから再開したい」と言った方がよろしいでしょう。さてこの場合中国は侵略、台湾は防衛しますね。台湾本島をめぐって占領するかどうかの争いです。台湾は米軍から戦闘機を導入したり、近代的な軍でかなり中国に対抗できるでしょう。台湾軍人が「もし中国が侵攻してきたら台湾海峡は中国軍の大水泳大会になるだろう」と言った発言はあながち間違いではありません。さて本命はアメリカですね。いくら中国人でもアメリカには勝てないということは理解していますから、この問題の答えはアメリカの出方次第でしょうね。

私はアメリカは台湾を防衛すると思います。まあ、アメリカ本国の台湾ロビーが頑張るからとか説明できるかもしれませんが説得力をもって説明しないといけませんね。「日本の防衛のために台湾を守る」ってのはどうでしょう?もし台湾が中国領になったら俗にいうシーレーンの防衛上に非常に困難が発生します。

戦争になった場合アメリカは日本を守ります。これは確実です。日本がアメリカにとって重要でなくても最低でも沖縄の米軍基地を維持する為に、結果的に沖縄本島の主権国家である日本を防衛してくれます。それぐらい米軍とっては沖縄は重要です。また、台湾が沖縄に近い。その意味で沖縄基地防衛の観念からも守ってくれるでしょう。

ただ、アメリカ本国においてアメリカ人がそういうことを認識しているからわかりません。常に正しい選択を米本国、特に米国議会が選択するとは保障できません。そういった意味で確実に防衛に参加するということは保障できませんが、かなりの確立で戦争に参加するはずです。本来なら台湾が侵攻されたら日本も共同で戦争に参加するべきなのです。

考えられるケースとして、戦争が発生したら米国が介入、そして日本国と国民としては「非常に介入はしたくないのであるが日米安保と極東有事法制により仕方がなく、それこそ我々に拒否権はないんですよ、仕方なくアメリカの命令で参加するんですよ。それにね参戦、といっても前線でなく後方の補給とか輸送とか後方支援ですよ」といった形になると思いますね。

本来なら日本と台湾が同盟を結ぶべきです。(危険だなぁ)そうすれば、日本が台湾との戦争に参戦しなければならない。米本国は中国と台湾とを天秤にかけて中国を取る可能性があるかもしれませんが、日本が参戦すれば中国と日本を比較すれば確実に日本(とついでに台湾)をとります。そういったことが予見できれば中国は台湾に侵攻を断念せざるを得なくなるのです。

さて、日台同盟の必要性ですが純粋に台湾島が中国領になれば、日本の安全保障(シーレーン)において危機的な状態になります。いまいちリアリティーのない話ですが日本の安全保障の問題から考えて台湾と南朝鮮はかなり重要な戦略地点です。少なくとも日本領でなくとも日本と友好な国家でなければなりません。実際50年前にアメリカは日本防衛のために(韓国救出でなく)朝鮮戦争に参加しました。

そういった意味で日本は台湾と軍事的に提携をしてもいいのかなぁと。でもそうすると日本にとってはデメリットの方が大きな軍事同盟となりそうですね。軍事同盟はメリットが双方にあるから結ぶものです。たとえば日米同盟は日本は米軍に守ってもらえる代わりにアメリカは沖縄を利用できるのですから両国にとって魅力的なわけですね。軍事同盟を結ぶほどではメリットはないけど、台湾は中国領では困る。なかなか難しい問題です。

台湾の次は日本である、という仮想的な予測から日本に侵攻する前の状態の台湾で中国の侵攻を止めるために中台戦争に参加する。といったことも恐らく国内においての世論のコンセンサスを得るのが難しいでしょうね。(台湾が戦場になれば日本人の死者は自衛隊だけですが沖縄が戦場になれば死傷者は民間人にも及ぶからそういった意味でも中国との戦争は台湾でやった方がいいんですけどね→これは誰もが思っていてもなかなか公けでは言及できないよねぇ~)

安全保障は「万が一」を前提に計画をするものですが、多くの国民は「万が一」の可能性だけで他国の戦争に自国民の血を流す必要があるのか?という風な懐疑的な反応になることは間違いがないですよね。

それにしても最近中国は自信がついてきたのか、他国同様にアメリカにも「核をサンフランシスコに落とす」というような発言をして恫喝外交を行おうとしていますが、アメリカさんには逆効果ではないかなと。アメリカはそういう恫喝に最も反発する国ですからね。

(まとめ)

色々書いてきましたが、中国は日本を侵略はしないでしょう。理由は米軍がいるからですね。日米安保という世界最強の同盟に勝てるとは思っていないでしょう。ただし、心の底から台湾を自国領にしたいと思っているはずです。その為に中国がクリアーすべきことは唯一つ、アメリカの介入を未然に防ぐことです。というか介入しないとわかった上で戦争に踏み切るはずです。

ではどうしたら台湾問題にアメリカを介入させるか。その為の餌が「日本」です。台湾だけではアメリカはもしかしたら見放してしまうかもしれない。ただ、日本が台湾に介入するならば、日本を助けるためにアメリカは介入します。そうすると中国は侵攻を断念せざるをえない。そもそも日本的には台湾が中国領か台湾領かであったら明らかに台湾領であるべきです。そういった意味でも日本はアメリカが日本を守ってくれると信じて(沖縄にアメリカ人の人質もいますし)堂々と介入すべきであります。

「中国が台湾を侵略するなら介入する」というスタンスを取れば、中国は日本の後ろにいるアメリカを見越して侵略を断念せざるをえないですから。これが国際関係における「balance of power」です。勢力均衡による安全保障体制です。

それでは最後に中国の故事です。
『百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり』 (孫子)  百回戦って全勝しても少なからず被害が出る。味方の損害を出さない為にも、戦わずに相手を屈服させることが、一番最善の策である。 おしまい

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